2008年12月8日月曜日

入寮と英語の維持強化

中学一年も終わりに近づいた頃、私は予定通り、地球人の2年生からの入寮計画を実行に移した。もともと、最初から、学寮生活をさせたかったのだが、夫の両親の心配もあり、取りあえず一年義妹の家にお願いしたが、お陰で、フランス語も前半の期末試験ですでにクラスの平均点越えの公約を果たし、あとは、語彙を足すのみ。

学校の授業や、日日の生活から入る膨大な語彙を覚えていくのは、時間の問題。後半の学期の小テストぐらいから、歴史、地理、社会なども、十分平均点をオーバーし、完全について行ける見通しが立ったからだ。これまで、厳しく鍛えてくれた、義妹一家に心から感謝し、夏休み前には、入寮の許可も貰った。

私が、どうしても学寮生活をさせたかった理由は、ふたつあった。一つ目は、規律正しい生活と、厳しい躾。二つ目は英語を常用する環境の設定。幸い、この中学高校は、モントリオールとオタワの中間ぐらいに位置していて、やや、モントリオール寄り。

歴史の古い名門校のひとつということで、オタワがあるオンタリオ州(トロントなどの大都市も含む)からも、かなりの学生が越境入学し、学寮にいた。

越境入学してきた学生達が、家や学校で使っていた言葉は勿論、英語。ケベック省に隣接している地区では殆どバイリンガルの家庭が多く、フランス語と英語で育てられている子供が多いが、オンタリオ州はどちらかというと、得意な言葉は英語の学生が多く、この学寮にも英語を得意とする学生が大勢いたのである。

言葉は、環境、導入、常用、強化(語彙や知識)の繰り返しで、固定されてゆく。地球人はすでに小学校まで英語を常用していたから、耳は大丈夫だが、小学生まででは語彙が少なく、常用しないと高いレベルの知識と語彙は増えない。

その為、私はオンタリオ州から越境入学している学生と、寮の部屋で存分に、英語で生活してほしいと思っていた。これは、家庭ではフランス語オンリーの厳しいルールがある、義妹の家では、かなり難しい願いだった。

今は変わっているだろうが、当時のケベックの中学高校には、勿論、英語の授業はあるが、時間数はすくなかった。前に音域の説明の時、お話したように、英語耳を持っている人には、フランス語を入れるのは発音的にはあまり問題ない。しかし、フランス語耳の人が後で英語を入れると、かなり変な訛が残る人が多い。

フランス語は英語に比べて、使う音域が狭いからだ。私は、かなり、ケベック人で英語に独特な訛がある人に出会っているし、英語が全く出来ない人も、田舎には多い。「英語が上手だな!!」と思うと、大抵英国系の移民をルーツに持っている人達や、かなり長いこと、カナダの英語圏や外国で生活した人達が多かった。

地球人のビザは、最初の3年間は毎年更新しなければならなかったので、学校から2年生の入学許可証を出してもらい、ビザの更新に入った。勿論、問題なくカナダで更新できた。

地球人は本当にこの最初の一年、苦しかったことだろう。しかし、我が子ながら、シラ~~~ッ!!と難題をクリアし、あまり大変な姿を家族に見せないので、「多分、地球人には、すでに男の美学があるのかも???」と思ったぐらいだ。

しかし、どうもそれは思い違いで、この子供時代から多言語習得で鍛えられたスーパー聴力(?)の持ち主、地球人には、ほんとに、あまり難しいとへこたれる気持ちはなかったそうだ。

後に追加した殆どの言葉が、みんな、それぞれの国の人に完璧にネイティブの発音だと賞賛していただけたから、多分、私が予想したとおり、すでに開かれている15000ヘルツまでの音域内の言葉は、彼の耳を通して聴けば、殆どズレがなく、かなり早く、正確に、聴き取れたのだろう。

「どうしたら、そんなに早く聴き取れるようになるの??」と、ある日、地球人にお伺いを立てた私に、「あのさあ!!よ~~く聴いていると、どの言葉も、独特の切れ方があって、その切れるところを中心に音をとっていけばいいのさ!!」との仰せ。

説明を聞いても、、、???、、、とりあえず仰せのとおり、色々な言葉のテープを、一心不乱に耳を澄ませて聴いたが、もう、凡人の老ママの、哀れなヘボ耳には、何処が切れるところなのか、、、???

かくして、地球人の留学二年目は、寮生活による真の独立生活への挑戦、アイスホッケーの代表選手への挑戦と、あいも変わらず、多くの目標を自らに課し、飄々と始まっていった。

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